クリーニングトラブル

近年、新素材やファッション性を重んじるあまり,1つの衣料品にいろいろな素材が使われるようになりました。品質や機能性よりもファッション性を重視して、衣類を選ぶ消費者も見受けられます。それにともないクリーニングトラブルも多種多様になってきて、原因がクリーニングによるものなのか判断がつきにくいケースが増えています。

クリーニングトラブルには紛失、風合い変化、収縮、破損、変色、シミなどがあります。

事例
ワイシャツをクリーニングに出したら、カフスの縫い目付近が3センチ程裂けていた。クリーニング店は修理して返却すると言うが、修理すると袖丈が縮み納得いかない。3年前のオーダー商品だが2〜3回しか着用していない。


婦人コートをドライクリーニングに出したら、色があせて戻ってきた。2年前購入のもので2回目のクリーニング。クリーニング方法には問題ないと言って対応されない。


紳士スーツのズボンにシミができ着用できない。上下分の補償をしてもらえるか。


 
                                  
トラブルの原因
 トラブルはすべてクリーニング店の責任と思いがちですが、実際には消費者側に責任があるものや商品に問題があるものもあります。
 
  問題解決にはトラブルが何により生じたのかを見極める必要があります。

@クリーニング店の問題
  ◆製品の紛失
  ◆汚れがひどいものと、白物とを一緒に処理して起こる、逆汚染があります。
  ◆しみ抜きなど技術ミスなどもあります。
  

Aメーカーの問題              
  ◆新素材、特殊素材、異なった素材を組み合わせ、洗濯に適しない素材や加工がされている商品があります。
  ◆海外で購入した衣類や輸入衣料なども増加 し、加工や表示にも問題があり、クリーニングを難しくしています。
  ◆誤った取扱絵表示で色泣きや移染、ボタンからの移染などもあります。


B消費者の問題      
  ◆気づかないうちに食べこぼしや、パーマ液を付着させていた場合もあります。
  ◆着用中の磨耗もみられます。
  ◆適切な保管がなされなかったことによる虫食いやカビなどもあります。


C
複雑に原因が絡んでいる場合もあります
  クリーニング側・メーカー側・消費者側、それぞれに問題があるようなケースです。





                                  


クリーニング事故賠償基準

大量のクレームを定型的に処理するための合理的基準を設定し、これにより公平かつ効率的にトラブルを解決するとともに、消費者の簡易迅速な救済をはかるため、クリーニング賠償問題協議会が作成した自主基準です。

この賠償基準は事故原因がクリーニング業者以外の者に過失があると証明しなければ、クリーニング業者は賠償の責任を負います。

ただし、客が品物を受け取って6ヶ月を経過したときには賠償責任を免れます。


賠償額算定の基本方式

   賠償額=(物品の再取得価格)×(物品購入時からの経過月数に応じた補償割合)

   補償割合は、商品の平均使用年数や物品の使用状況から求められます。


                                                                                                    

トラブルを防ぐには

 購入時
   
   ・クリーニングが大変難しいか、あるいは全くできないものもあります。
   ・素材の表示や組成表示、洗濯取扱い絵表示、デメリット表示を充分確認し、製品の特徴を理解した上で購入するようにしましょう。



 クリーニング店に出す時
  ・クリーニング事故賠償基準を活用しているSマーク(全国生活衛生営業指導センター)やLDマーク(全国クリーニング生活衛生同業組合連合会)
   の表示がある店を選ぶようにしましょう。 

 
  ・受付時のチェックがしっかりしていて、専門的な知識をもった店員がいることもポイントです。


  ・クリーニングに出す時はポケットの中やシミの有無などを確認しましょう。
   特殊なボタンは取り外して出すほうが安心です。

  ・預り証は必ず受け取るようにしましょう。

クリーニングを受け取ったら
   ・ポリ袋からすぐ出して、問題ないか点検しましょう。
   ・風通しのよい日陰に干してから保管しましょう。